今回は紅茶染めを使った世界に一つだけの「ゴビモビール」の作り方を紹介します。
生後3,4ヶ月くらいの赤ちゃんは色の濃淡(グラデーション)が認識できるようになるので、いい反応を示してくれます。
もちろんインテリアとしても活躍しますので自分好みの色に染めてオリジナルゴッビモビールを作ってみてください。
ゴビモビール(ゴッビモビール)とは?
作り方を説明する前に「ゴッビモビール」はどんなものを指すのか簡単に説明します。
ゴビモビールは、モンテッソーリ教育者である、イタリアのジャンナ・ゴビが考案したモビールです。
5〜7色の絹糸の玉をグラデーションになるように吊るしたものです。
モンテッソーリ教育では、「薄い=軽い」 印象を考慮して、一番色の薄い球が一番短くなるようにします。
今回作るものは絹糸を使用せずに綿糸を使用します。厳密に言えばゴビモビールではないかもしれません。
ゴッビモビールの材料は100均で揃う
材料は100均やホームセンターで揃える事ができます。
- 発泡スチロール玉
- 紅茶
- 糸(20番手の綿糸)
- 竹ひご
使用した発泡スチロールの玉は、直径4cmの商品を購入しました。
手芸店や大きめのホームセンターなどで取り扱いがあります。
直径4cmの球体を巻くのに20番手の太さの糸で約10mの糸が必要です。番手の細い糸を使う場合はもっと長さが必要です。
糸を紅茶染めする手順
ボール状の塊から糸を約10m程出して、筒状の物(ラップの芯など)に巻き付けます。
芯から外して束にした状態にします。
束にした糸をお湯などで軽く洗い、汚れや糊などを落とします。(染めムラを防ぐため)
紅茶のパックを2〜3使い、200mlのお湯で煮たたせます。(レンチンでもOK)
お湯が湧いたら、全ての糸の束を入れ浸します。
熱いうちに糸を入れると色が入りやすいです。
煮出した紅茶から引き上げ絞って風通しの良いところで乾燥させれば完成です。
色の濃淡の差の付け方はこれから解説します。
紅茶染めで好みのグラデーションにする方法
せっかく作るなら、なるべく簡単に好みの色にしたいですよね。
ちょっとしたコツをお伝えします。
薄い色の糸を作るには
一番明るい①のボールは紅茶につけて10分くらい放置した後、水洗いで余分な色素を洗い流します。
ほんのりピンクっぽくも見えますね。
②の薄いベージュ色のボールは、最初に浸けた状態から12時間程放置しました。
軽く水洗いして乾燥させるとこの色になります。
③のベージュ色のボールは②のボールと同じ工程をした後、同じ液に再度12〜24時間放置します。
こちらは水洗いせずに固く絞ってから乾燥させます。
浸ける時間か回数を増やすことで濃淡がでるよ。
濃い色を表現するには
④のブラウンのボールは、この時点で残っている煮出した紅茶にティーバックを追加し更に紅茶を濃くします。
水が少なければ大さじ1杯程度の水を足します。
乾燥→染色→乾燥でこの色味になったら完成です。
⑤のダークブラウンは残りの煮出した紅茶とともに糸を加熱して水気を飛ばします。
水分を気化させて色素を糸の中に入れていきます。
③④⑤と同じく水洗いせずに乾燥させれば完成です。
紅茶バックを何個か使って、水分が飛ぶまで煮立たせると色が深く入るよ。
ゴビモビールの糸の巻き方
予めカッターなどで発泡スチロールにガイドになる線を引いておけば作業しやすいです。
糸は球体を一周させてスタート地点に戻ったら、前に一周した糸のすぐ左側をまた半周します。
反対側に来たら今度は逆サイドに、今度は右の外側を通過します。
横にずらしながら発泡スチロールが見えないように巻いていきます。
あとは繰り返して発泡スチロールが見えなくなったら、糸の先端を隠して完成です。
先に球体を180°90°45°のように糸で分割して、その間を巻きつけながら埋めていく方法もあるよ。
巻くのが難しくて、5回くらいやり直してたよー。
交点を通過する糸が多くなると、玉ねぎのような形になってしまいうまくいきません。
予め発泡スチロールを押さえてミカンのような楕円形にしておくとうまくいきます。
交点を通過する際は押さえ気味で巻きつけてください。
モビール部分の作り方
竹串を24cmにカットして端から2cmの場所から5cm間隔にモビールが来るように印をつけておきます。
竹串の両端から1cmの所に天井からの吊り下げ用の糸を取り付けます。
(糸の長さは30〜40センチでお好みで)
色の薄い方から濃い方に、それぞれ120, 140, 160, 180, 200(mm)の長さになるように糸を結びます(2cm間隔ならOK)
この時に使用したのは紅茶染めに使用した糸よりも細い糸でした。
すべて取り付けたら吊り下げ用に取り付けた糸の頂点に輪っかを作ります。
竹串が平行になるように各糸を微調整します。平行になったらボンドで固定して完成です。
モンテッソーリ教育におけるゴビモビールの知育のねらいとまとめ
先述したようにゴビモビールは、モンテッソーリ教育者であるジャンナ・ゴビ氏によって作られたモビールです。
モンテッソーリ教育に関して詳しくご覧になりたい方はこちらの記事を御覧ください。
幼児教育に関心がある方は必見!保育士の経験をもとに「生きたモンテッソーリ教育」を分かりやすく丁寧に解説しています。
生後間もない赤ちゃんは、白黒のはっきりしたものが認識しやすいですが、生後3ヶ月にもなると色の識別ができるようになってきます。ゴビモビールは5段階~7段階のグラデーションになっており、濃い色から見ていくと視覚が刺激されるというものです。
ゴビモビールは3〜4ヶ月くらいの赤ちゃんにオススメされていますが、そのくらいの月齢の赤ちゃんにしか効果が無いわけではありません。
色の濃淡や明度(明るい・暗い)や彩度(鮮やかさ)などのコントラストの違いを学ぶのにも役立ちます。
幼児期から色の細かな違いを感覚的に身につけられ、違いを言語化できるようになります。
紅茶染めゴビモビールの作り方まとめ
今回は紅茶染めで世界で一つだけのゴビモビールの作り方を紹介してきました。
- 染めは「時間」と「濃度」で濃淡を決める
- 濃い色は煮詰めて水分を飛ばす
- 巻き方は糸の重なる所を潰しながら巻く
幼少期から芸術的感覚(色彩感覚)を養う事ができて、手作りの温かいモビールがお子さんの情緒を育んでくれます。
手作りのオリジナルモビールを他にも紹介していますので是非御覧ください。